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2006年 05月 13日
5月14日の日曜日は「母の日」 アメリカの女性団体からしきりにメールがくる。3月8日の国際女性デーにつづいて、「母の日」に反戦行動を決行すると知らせてくる。 ホワイトハウス前の集会、デモ、ローラ夫人への手紙攻勢にまじって、イラクの新聞への意見広告というのがある。英語とアラビア語で、イラクとアメリカのお母さんにむけて、「息子と娘を流血の戦争から取り戻そう」「占領軍と基地の撤退」をよびかけ、米軍兵士には「早く家にかえっておいで」とよびかけている。ウーン、やりますねえ。 日本では「母の日」はコマーシャル一色。「母と娘の日」にもなっている。母娘で楽しむエステ、記念写真、レストランのセットが登場。娘から母へのギフトだが、娘自身も楽しめるのがミソ。「仲良し母娘」の世相をすばやくキャッチした、これもやりますねえ。 パラサイト シングルなんて! こういう娘を親がかりの寄生的独身者とけなす人もいるが、いちがいにそうは言えないだろう。「結婚は貧乏のはじまり」であるばかりか、女性にとっては、相手がわるければ「職場と家事の過重労働のはじまり」になりかねないのだから。 共働き夫婦の夫の家事、育児、介護の総計が平日たった21分、妻は5時間では、長持ちしっこなし。都市では万年保育所不足だし、仲良し母娘が育児家事と介護の助け合いで乗り切るケースも増えそうだ。新型の母系社会への一歩かもしれない。 「母の日」にちなんで母系社会論を読みかえす 田中寿美子氏の遺された1956,76年の2度のスマトラ、ミナンカバウの母系社会探訪記からは、この地方の雄大で美しい景色、清潔な町、平地には伝統の長屋式の民家、木造高床の母娘の大家族住宅があり、“よく手入れのゆきとどいた水田は人びとの勤勉さ、とくに女性の勤勉さを思わせる。私はこの豊かそうな生活も母系家族制度が長い間つづいてきたためではないかと思った。“と記されている。 それは産み手を軸とする母娘相続制、母方/妻方居住制、妻問い婚ないし婿入り婚の世界だった。 しかし、2度目の調査では、そうした慣習はまだ守られ、女性に自信と安定を与えてはいたものの、インドネシアの開発経済の下で、都市化が進み、農村は過疎化、高齢化にさらされ、水の流れまでが細っていた、とある。 日本では崩れた父系社会の残像だけがいまだに色濃く、「嫁」という語も残って、女性の自由と安定は奪われやすい。 21世紀に入り、急激に変化する経済社会、多様化する家族関係の大前提として、憲法13,14、24条の「男女平等と個人の尊厳」原則の普遍性が堅持されるべきだろう。それが、今まで矛盾の吹き溜まりにされてきた産み手を主流化する社会全体の再構築の基礎となるだろう。 (久保田眞苗)
by kmjyoseinet
| 2006-05-13 09:16
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