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2007年 08月 23日
Living History と名づけられた Hillary Rodham Clinton の自伝を読んだ。
生まれてから、上院議員に当選するまでの半生をかなり克明にしるしたもの。 だから主人公はいまも生きている。 生きているどころか、大統領選挙に挑んでいる。 その主人公の生活の日々が絵巻物のように広がっていく。 まさに living history だ。彼女は日記をまめにつけていたのか。 それとも側近がくわしい記録を残していたのか。 たぶんその両方だろう。 彼女は普通の人だと思う。 ただし飛び切り働き者の。 オノロケがいっぱいで、親バカも隠さない。 でも環境は彼女に普通の人であることを許さなかった。 アカンソー州のファーストレデイー、そしてついにアメリカのファーストレデイー。 そこには大きな選挙あり、社交あり、外交旅行あり、視察旅行あり、演説あり、 裏工作あり、迎賓レセプションあり、職員や支持者との懇親あり。 その上、ホワイトウオーター事件で執拗な捜査が続く。 超人的な、愛情なしてはできぬ献身。 でもファーストレデイの立場とは微妙 なもの。 あくまで人のため。 人の方針によって。 人の行動にあわせて。 だから彼女の意見は大勢順応。 1 ビル 2 民主党 3 世論 しかし、彼女がビルにも屈しない大義があった。 それは女性、子ども、そして 国民皆医療。 ”政治の女性化”と批判もされた。それに対して、これは"政治の 人間化”だと言い返した。 超人的な献身の末に得たものは・・・夫の不倫、しかも嘘までつかれて。 なんというひどさ! だが彼女はそこから抜け出した。。 ファーストレデイから上院議員に変身した。 習い憶え、編み出した手法を使って、 普通の人から抜け出した。 WE ではなく I になった。 そう、普通の人でよい。 普通の女性出身でよい。 アメリカはかってそういう大統領 をもったことはない。 ヒラリーの大統領選には、支持も多いが、反対も多い。 これはアメリカの賭けだ。 やることは「女性」でよい。 巨大な資本主義社会で 最大の矛盾を負っている「女性革命」をやるだけで十分。 それで世の中が変わる。 かって国際連合は1975年の国際婦人年、国連行動計画、女性差別撤廃条約 の一連の運動を起こして、大きなインパクトを与えた。世界から女性が熱を帯びて はせ参じた。 法制度は大いに改まった。 今国連は静かだ。 そして実態は反動に さらされている。 ヒラリーの当選はもう一つのインパクトを世界に与えるかもしれない。 普通の人の、普通の人による、普通の人のための政治、それを願う。
by kmjyoseinet
| 2007-08-23 20:58
| 読書
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